ケレン・アンの2002年セカンド・アルバム『LA DISPARITION』です。2000年にファースト・アルバム『La Biographie de Luka Philipsen』でデビューした折、「フランスのスザンヌ・ヴェガ」という称賛の声に共感したことを今も思い出します。それほど、ケレン・アンの登場は新鮮かつ感動的でした。決して上手い歌唱ではないけれど、呟くように囁くように、しかし優美な声は強く深いものにも感じます。アルバム・タイトルやジャケットから醸し出される寒さと暗さ、そして光と希望をもケレン・アンの眼差しが語っているようにも思います。
ケレン・アンとバンジャマン・ビオレーのコンビ作品は、ご自身の作品のみならず、御大アンリ・サルバドールの大復活作品『CHAMBRE AVEC VUE』をプロデュースしたというだけでも、フレンチ・ポップ史に多大なる功績を刻んだ若き才能のお二人です。本作以降、ケレン・アンはフランスとアメリカを拠点に活動し、英語作品も多くなります。
2002年 フランス盤 Capitol Records 5386252 【CD】
歌詞・イラスト付き(12ページブックレット)
盤質:B+ ジャケット:A
【収録曲】
1. Au Coin Du Monde
2. Le Sable Mouvant
3. Les Rivières De Janvier
4. La Corde Et Les Chaussons
5. Surannée
6. Ailleurs
7. L'Illusioniste
8. La Tentation
9. Mes Pas Dans La Neige
10. Le Chien D'Avant Garde
11. La Disparition