伝説のポスト・パンク・バンドのメタボリストが、1976年から1981年の活動の中、唯一残した1980年のアルバム『HANSTEN KLORK』です。メタボリストの作品は自らのレーベル「Drömm Records」からの発売で、This Heat(ディス・ヒート)と比較されるというか亜流的な扱いであったように記憶していますが、どちらも今聴いても新鮮な実験精神に溢れた硬質かつ高貴なる精神を感じます。
80年前後のあの時代の息吹きにある種の憧憬を抱きもします。「ポスト・パンク」と云っても様々ですが、メタボリストのサウンドは当時の「インダストリアル」の元祖的バンドのスロッビング・グリッスル、またはザ・ポップ・グループや「Yレーベル」のアーティスト達の名作にも劣らぬものであったと再認識いたします。
2000年代前後からインダストリアル・ロックが隆盛を極めるに至りましたが、言葉では難しいのですがやはり、本来の二者択一的な意味に於いての「オルタナティヴ」という既成のロックに対するアンチテーゼとしての強固なヒリヒリとした精神性のようなものが、この時代の「ポスト・パンク」のサウンドに共通したものではないでしょうか。なのでそれらの崇高なる精神は色褪せることなく、静かに生き続けているのではないか、と思います。
1980年作品 UK盤 Drömm Records Drö 2 【LP】
盤質:B+ ジャケット:B+
【収録曲】
SIDE A
1. Curly Wall
2. Alien On Sunday
3. King Quack
SIDE B
1. Lights
2. Hoi Hoi Hoi
3. Merchandise
4. Hansten Klork
↓★かっこいい1曲目の「Curly Wall」です♪