ロンドンの画廊に勤める美しく聡明な娘プルーは二十三歳。金融業界で働くボーイフレンドとは婚約寸前。平穏で豊かな生活が保証されるはずのこの結婚に母親も大乗り気だった。或る日、コーンウォールに住む叔母が怪我をし、プルーにしばらくそばに来てほしいと言ってきた。大好きな叔母のため、プルーはボーイフレンドとの大事な約束をキャンセルし、叔母のもとへと旅立つ。そこで彼女を待ち受けていたのは、気鋭の青年画家との思いがけない出会いだった。彼の過去の過ち、そしてそこから生まれた複雑な人間関係の渦、ひとりの寂しげな少女の存在。原始的な自然の残るコーンウォール、個性的な芸術家たちをひきつけてやまないその地を舞台に、ロザムンドおばさんが優しい語り口で、プルーの青春を描きあげる。(『ブックデータ』より)
東京創元社 1998年 初版 定価1800円+税 全189頁
カバー付。
※全体的に状態は良いです。