イタリアが生んだ偉大なる映画作家ルキノ・ヴィスコンティによる演劇要素の濃い華麗な作品。カミッロ・ボイートの短編小説『官能』を原作に19世紀末のイタリア統一戦争下、年若い将校に身を焦がすような愛を捧げる伯爵夫人の運命的な恋の物語を重厚にそして美しく描き上げている。
狂熱の愛に苦悶する伯爵夫人を演じるアリダ・ヴァリの迫真の演技は残酷なまでに美しい。舞台、オペラの演出家でもあるヴィスコンティならではの古典的悲劇のような格調高い演出と撮影の濃密な色彩表現は圧倒的。
監督助手には、フランチェスコ・ロージー、フランコ・ゼフィレッリがあたり、全編にブルックナーな「第七交響曲」が流れるヴィスコンティ芸術の絢爛たる美学に満ちた名作です☆
1954年 イタリア映画 アイ・ヴィー・シー 定価2863円
114分 字幕スーパー Hi-Fi MONO VHS 現在廃巻です。
夏の嵐 / SENSO
監督:ルキノ・ヴィスコンティ
原作:カミッロ・ボイト(カミッロ・ボイート)『官能』
脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ / ルキノ・ヴィスコンティ
撮影:G・R・アルド / ロバート・クラスカー
出演:アリダ・ヴァリ / ファーリー・グレンジャー / マッシモ・ジロッティ
ハインツ・モーグ / マルチェッラ・マリアーニ / リナ・モレリ / クリスチャン・マルカン
ジャケット:B+ 本体:A+
背ヤケがありますが、ビデオ本体はとても綺麗です。
↓★イタリア版オリジナルの予告編です♪