アラン・シリトーの原作をカレル・ライス監督が映画化した1960年のイギリス映画。アラン・シリトーは脚本(脚色)も担当しています。
主人公の旋盤工は、わずかな給料を女や遊びに使うという自虐的な生活を送っていた。親友の妻でさえ、彼にはただの女としか映らない。情事を重ねたあげく、彼女を妊娠させてしまう。虚無的な若者が、人並みの生活を取り戻していく様を描いた青春映画。
永遠の青春の渋い輝き
1960年前後は、ヨーロッパを中心に世界各国で、様々な芸術革新の動きが開花。文学や演劇の「怒れる若者たち」の活動と携えて、エスタブリッシュメントに反抗する青春の姿を独特な瑞々しさで、リアルに描き気を吐いたイギリスの「フリー・シネマ」は、その代表的なもの。時代や場所を超え、永遠の青春の渋い輝きを放って、今日でもわれわれを魅了してやまない。
(渡辺了:ジャケット裏参照)
1960年 イギリス映画 日本ヘラルド 定価3914円
88分 字幕スーパー MONO Hi-Fi VHS 現在廃巻です。
ジャケット:A 本体:A
土曜の夜と日曜の朝 / SATURDAY NIGHT AND SUNDAY MORNING
監督:カレル・ライス 製作:トニー・リチャードソン
原作・脚本:アラン・シリトー
撮影:フレディ・フランシス 音楽:ジョン・ダンクワース
出演:アルバート・フィニー / シャーリー・アン・フィールド / レイチェル・ロバーツ / ノーマン・ロシントン / ブライアン・プリングル / コリン・ブレイクリー