奔放な空想力と、構成の周到と、加うるに物語り手(ストーリーテラー)としての抜群の才能と。そんなポール・ギャリコの最初の本格的ファンタジーであり、全作品系列のなかで重要な地位を占めています。このお話の魅力は単なる動物変身譚としての面白さにとどまることなく、二度の大戦を生き延び、さまざまな浮沈や哀歌を経験したにちがいないひとりの作家が、知命の齢に至るまでの諸々の悟りや知識のありったけをこめて描き上げた愛の讃歌。万古不易の『永遠の女性』像のまぶしいばかりの裸形が露わにされた思いでした。
(参照:訳者あとがき より)
挿絵も独特の美しさです!
大和書房 1983年初版発行 1988年八刷 定価2200円 全357頁
カバー付
※中のページの状態は綺麗です。
カバー上部ヨレ・小口少ヤケあります。
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