荒俣宏氏の書物は面白い。このお方の頭の中を覗いてみたいような博識ぶり!『博物学は、単に地球の財産しらべを行なう学問ではなかった。自然と生物に親しく接し、政治とか宗教とかの色めがねを外した純粋に物理的な自然を記述することと、その自然が私たちの心に送りこんだイメージ―あるいは人間の詩的想像力の源を解明することが、いわゆるナチュラリストたちにまかせられた役割だったのだ。そういう壮大な学問が、かつて成立し、しかもそれに取り組んだ偉大な想像力の持ち主たちが数多く活動していた。このささやかな書物は、いわば目玉と知能とを支えにして地上を歩きまわった人々の生きざまと意見とをまとめたものである。』とブックデータより記載♪
筑摩書房 1987年 定価2200円 全317頁 絶版
初版 第1刷 カバー付
※カバー天極僅スレ、他は綺麗です。