サブchouchouの「シャンソン&ロック&映画鑑賞、そして百折不撓日記」
マーク・アーモンド:MARC ALMOND 「THE IDOL」 1996年
2011年06月03日
マーク・アーモンドの1996年アルバム『ファンタスティック・スター(FANTASTIC STAR)』に収録されている曲(シングルにもなった)『アイドル パート1&2 オール・ゴッズ・フォール(THE IDOL PARTS1&2 ALL GODS FALL)』。久しぶりに聴くと必ずトキメク曲。この曲はアイドルやスターという虚実皮膜なポップ・ワールドへの愛を持ってのシニカルさで、マークならではのキラキラしたポップ・サウンドに想う。歌詞に登場する今は居ないスターたち。ルドルフ・ヴァレンチノも居ればエルヴィス・プレスリーにジェイムス・ディーン、マリリン・モンローにビリー・ホリディ、ジャニス・ジョプリンにジム・モリソン、ブライアン・ジョーンズ、オズモンドにキャシディ、マーク・ボランにジョン・レノン、シド・ヴィシャスにカート・コバーン...。 ”名声という名の大きな十字架”というフレーズが好き。”好きだよ”と云い”嫌いだよ”とも。”どんな神もしまいには落ちぶれる”というのがスターの宿命、アイドルの寿命。稀にその域を超えてしまうような人たちも存在する。ミック・ジャガーでありデヴィッド・ボウイはそんな稀有なる存在だと。私の強い思い込みかもしれないけれど、イントロはボウイっぽいし、途中にもマーク・ボランっぽい箇所がある。この1996年という年は英国では「ブリットポップ」全盛の時期であったことも思い出された。マーク流のエレクトリック・グラム・ポップとも云えるような。ギターはニール・X(ジグジグ・スパトニック)だし、プロデュースとシンセサイザーはソフト・セル時代からの盟友マイク・ソーンが担当というのも納得。 このアルバム『ファンタスティック・スター(FANTASTIC STAR)』の他の楽曲もすべてマークならではのポップ・ミュージック!参加ミュージシャンも豪華で、クリス・スペディング、ジョン・ケイル、デヴィッド・ヨハンセンとの共演、そして、やはりニール・Xの存在はかなり大きいと再確認するのでした。